抱負の書き方を考える前にまず、抱負とは何かについておさらいしたいと思います。
抱負(ほうふ)とは、これをやり遂げたいと心に抱く「考え」と「計画」のことを言います。また、このような思いに至る前の段階で、ああなりたい、あれを目指したいという「目標」が浮かんで来るものと思います。
目標はあくまで目標であって、この実現には、具体的な行動という実践がなければなりません。
そして、目標実現のために可能な実践行動をどのようにしていくかという考え・計画こそが【抱負】であるということです。
知人や友人に気楽に語れる「抱負」が抽象的なものであったとしても、その実現には具体性と計画性がないと本当の「抱負」とは言えません。
特に学術機関(大学や大学院)などが就業希望の学術員に求める、文書による「抱負」の提出については、志望動機からはじまる目標実現への可能な限りの具体性が求められます。
ところが就業する会社に提出する文書としての「抱負」には微妙なものがあるようです。
時に新年の挨拶などで語られるような抱負には、具体性があるが計画性が無い、計画性はあるが具体的なものが曖昧・・というようなことはないでしょうか。
会社・企業における、具体性・実現性・計画性を伴った「抱負」は、担当する仕事の熟知から始まります。仕事を知り、欠点を見い出し、改善目標と計画を立案。目の前の極めて小規模な企業計画の立案。それが出来た時、理想的な企業人としての【抱負】の完成となるのです。